Equipment Custom-Made装置のカスタムメイド

外観検査は、検査対象物を照らす照明装置、焦点距離や被写界深度を調整するレンズ、撮像するカメラ等から構成されています。
外観検査においてもっとも重要なのが検査する対象物をしっかりと撮像すること。検査対象物を的確に撮影するために、カメラの設置条件を決定し、これに合わせて照明装置や照射方法（当て方）を最適に調整しなければなりません。
エヌアイシーのカスタムメイド非破壊検査は画像処理に必要な機器を組み合わせて使用できるので、用途に応じてレンズや照明機器を自由に組み合わせられます。安定した画像検査が行えるよう装置を選別し最適に設計します。

外観検査の画像検出フロー

①照明

照明の目的は検査対象物を照らし、検査したい特徴情報(キズ・凹み、異物など)だけを抽出できるようにすることです。外観検査の安定した検出には、　適切な照明による明瞭な画像が欠かせません。照明（LED照明）には、当て方、方法・形状、色（波長）などの選定条件があり、形状には正反射タイプ、拡散反射タイプ、透過タイプがあります。

②カメラ

外観検査装置で使われるカメラは、検査する対象物の大きさ、どのぐらいのキズや異物を検出したいかで決定することができます。
画像センサとはカメラでとらえた画像をカメラ内部で処理し、対象物の有無や違いを出力します。具体的には、対象物の特徴量（面積、重心、長さ、位置など）を算出し、データや判定結果を出します。
画像の精度は、カメラの画素数と画像分解能で決まります。画素数は、画像を構成している点の数のことで、画素数が上がればより鮮明な画像になります。画素分解能は、画像を構成している点（画素）の大きさです。画素数や画像分解能の大きさによって見られる内容の精度が異なるため、検査の目的・用途に応じてカメラ性能の選定が必要です。

③レンズ

外観検査には様々な種類のレンズが使用されていて、用途や条件に応じて適切に使い分ける必要があります。カメラ用レンズは視野・焦点距離・被写界深度・歪みなどの性能で結果が変わってきます。画像の安定化を実現するには焦点距離と被写界深度が重要です。

④被写界深度

被写界深度とは、ピントが合って鮮明に写る「ある一点」の前後の範囲を言います。被写界深度が浅い状態は、ピントが合う範囲が限られるため、被写体（検査対象物）は非常に鮮明に写りますが、背景は大きくボケます。逆に、被写界深度が深い状態は、ピントが合う範囲が広くなり、被写体（検査対象物）を含めた背景まで鮮明に写ります。

Software Custom-Madeソフトウェアの
カスタムメイド

外観検査は、検査対象物の画像をカメラや照明といったハードウェアとそれらを動かすソフトウェアで処理しています。画像処理ソフトウェアをカスタムメイドし、装置に最適に組み合わせることで、優れた非破壊検査ソリューションが実現します。エヌアイシーはこれまで多くのお客様からのご要望にお応えし、多種多様な画像処理ソフトを開発してきました。高度な画像分類、画像処理精度向上、外観検査の自動化など、画像処理技術を進化させています。

外観検査/画像処理検査の仕組み

評価の種類

様々な使用用途に合わせてソフトウェアを開発しています。異物と判定する基準やアライメントの位置など、お客様の基準を細かくヒアリングし設定をカスタムメイドしていきます。

外観検査

製品の表面にある異物・きず・欠陥等がないかを確認します。

アライメント・
位置決め

位置や角度が基準からズレていないかを計測します。

寸法測定

製品の加工や組み付けが仕様通りになっているかを確認します。また、ボイドや空隙等の測定も可能です。

有無・欠品

部品等に過不足がないか、数量が合っているを確認します。

文字認識

製品に印字等された文字を判別し、正否を判定します。

Data Processingデータ処理

外観検査で取得したデータを解析し、適切に処理・管理します。検査データを集計・可視化することで、製品の品質向上や工程の改善に向けた分析に活用することが可能になります。日・月単位などの個数集計や帳票印刷も可能のため、データ管理の効率化にも貢献します。

エヌアイシーのデータ処理フロー