About Productカスタムメイド非破壊検査とは
異常品や不良品の流出を防ぐ
非破壊検査の仕組みを最適に開発します。
非破壊検査は、対象物の種類や素材によってさまざまな検査方法があります。エヌアイシーは、画像処理技術を活かした「外観検査」と先進の「X線検査装置」を、検査の目的に合わせてフルカスタムで開発しています。最適な非破壊検査の仕組みで、「もっと検査精度を高めたい」「すべての製品をもれなく検査したい」といったお客様のご要望にお応えし、品質向上と生産性向上に貢献します。
2つの非破壊検査、
ソフトとハード両面からの検査をご提供
エヌアイシーは、多くの非破壊検査のなかでも、「外観検査」と、「X線検査」の2つの技術をご提供しています。
検査性能を発揮するには、撮像するカメラ・センサ、X線源、照明機器等の最適な選択はもちろん、それら機器の装置内での配置、画像データの画質調整等を最適に行う必要があります。当社の検査装置はすべてお客様専用のカスタムメイド品なので対象物に合わせたベストな検査が可能。インラインなどの高速な製品検査も実現します。
X線検査
カスタムメイドならではのX線検査
X線検査では、検査対象物にX線を照射し透過させた画像を取得し、画像処理技術で欠陥検出する。という2つの工程に分けられます。エヌアイシーでは双方の工程でお客様の目的に合わせて装置やソフトウェアをカスタムメイドしていきます。
Equipment Custom-Made装置のカスタムメイド
エヌアイシーはX線発生器を含めた装置全体の開発・製造を行っています。当社独自の技術を活かした高精細なX線画像により自動判定を可能にします。X線のインライン自動検査装置では、非破壊にて対象物を連続して自動検査することが可能です。なお、CTスキャン装置はコンピュータ断層撮影のことで、多方向のX線の強弱を検出器で収集し、内部の構造の3次元画像を生成し、立体的に確認することができます。当社ではこのCTスキャン装置をオプションでご提供しています。
X線検査の画像検出フロー
照射するX線の出力や
照射角度、X線を受動する
カメラの位置などを目的に
合わせてカスタマイズします。
①X線発生器
非破壊検査用X線発生器はマイクロフォース、ミリフォーカスと呼ばれる微小焦点のX線を用いています。微小焦点は、透視画像のボケを抑えたり、拡大画像を鮮明にするなどの効果があります。エヌアイシーではマイクロフォーカス、ミリフォーカス、CT機能付きなど各種X線検査装置を取り揃えており、それぞれ用途に合わせたX線出力の選定が可能です。
- X線源
- マイクロフォーカスは、焦点サイズがミクロン単位のもので高解像度が必要とされる透視に使用します。ミリフォーカスは、焦点サイズがミリ単位のものになります。基本的には焦点が小さくなるほど、透視の分解能を上げることができ、高い分解能で透視画像をより精細にします。
X線で透過させる強さは、管電圧(kV)と管電流(A)によって決まります。管電圧(kV)を上げることで波長が短くなり、透過力の強いX線が発生します。管電流(A)を上げることでX線の量が多くなり、明るくコントラストの高い画像が得られます。
②幾何学倍率
撮影対象物(検査対象物)のサイズと、X線カメラ上に投影された「X線像」のサイズの比率が幾何学倍率です。X線を発生する部分(X線焦点)から対象物までの距離と、発生部からX線カメラまでの距離で倍率が変化します。
③テーブル
画像で表示されている部分を少しだけずらし、別の箇所を見たいときは、検査対象物の載ったテーブルを動かして位置を微調整することが可能です。テーブルは前後左右だけでなく、上下方向も可動し倍率を変えることもできます。カスタムメイド設計であれば、テーブルの可動領域を自由に設定することが可能です。
④X線検査用カメラ・センサ
X線非破壊検査に適したX線源とカメラ・センサを幅広く取り揃え、カスタムメイド設計で装置に組み込みます。なお、カメラの選択にあたっては「エリアカメラ」と「ラインセンサカメラ」、それぞれの特徴を理解する必要があります。
- エリアカメラの特徴
-
- 対象物を面状で撮像するカメラ。
- 写真を撮る場合のイメージに近い。
- 目視と同様の画像を撮影する。
- ラインカメラと比較して普及しており安価。
- 撮像の範囲が限られている。
- ラインセンサカメラの特徴
-
- 連続的な取り込みに向いている。
- それらを組み合わせて展開図のように画像を取り込む。
- 検査対象物の表面の凹凸の不良を検知することに向いている。
- 対象物を回転して撮像することができる。
- コンベア上に流れる異物検出等に向いている。
- 高速な連続検査に向いている。
Software Custom-Madeソフトウェアの
カスタムメイド
エヌアイシーでは各ユーザー向けに、X線検査・計測ソフトウェアの受託開発、カスタムメイドに長年の実績があります。「前処理」段階でのノイズ除去や「特徴抽出」段階でのエッジ検出、「評価」段階での欠陥検出など、さまざまな検査ソフトウェア、機能追加等のご要望に対応します。
X線検査/画像処理検査の仕組み
- 前処理
-
画像の品質を向上させ、特徴を抽出しやすくするための処理です。
- ノイズ除去
- 画像の平滑化
- エッジ検出
- ガンマ補正
- ヒストグラム均等化
- 特徴抽出
-
前処理された画像から有益な情報を取り出す処理です。
- エッジ検出
- テクスチャ解析
- 特徴点検出
- パターン認識
- 形状検出
- 評価
-
検出された特徴が規格に合致しているかどうかを判断し、品質や性能を評価します。
- 欠陥検出
- パターンマッチング
- 分類・識別
- 寸法測定
- 検査結果の可視化
最適画質への調整や
独自の評価基準へ
カスタマイズします。
評価の種類
さまざまな用途・評価の種類に合わせてソフトウェアを開発しています。検査対象物の「状態」「形状判定」「亀裂検出」「寸法測定」「異物検査」に加え、「重量計測」のカスタムメイドに対応いたします。
- 状態
- 検査対象物の内部状態を評価し、欠陥や異常を検出します。
- 形状判定
- 検査対象物の形状や構造を確認し、規格に適合しているか判断します。
- 亀裂検出
- 検査対象物の状態を確認し、亀裂を検出します。
- 寸法測定
- X線画像を解析して検査対象物の寸法や形状の精度を測定します。
- 異物検査
- X線画像を解析して異物が混入していないか検査します。
- 重量計測
- 検査対象物の密度を推定し、重量を計測します。
Data Processingデータ処理
X線検査で取得したデータを解析し、適切に処理・管理します。検査データを集計・可視化することで、製品の品質向上や工程の改善に向けた分析に活用することが可能になります。日・月単位などの個数集計や帳票印刷も可能のため、データ管理の効率化にも貢献します。
エヌアイシーのデータ処理フロー
- データ収集
- 膨大になるデータの中から、必要なデータを集めます。
- データ
プレパレーション - 収集したデータを最適な形に整理・調整を行います。
- データ
クレンジング - 不完全、不正確、不要なデータの削除や修正を行います。
- データ変換
- お客様の情報管理、分析システムなどの形式に合わせてデータを変換します。
品質向上に向けて
検査データを活用。
日・月単位などの
集計・帳票印刷も可能。
For Offline Useオフライン向けX線検査装置
弊社では、ライン生産に組み込まれる「インライン検査装置」とともに、「オフライン検査」(抜き取り検査)に対応する、マイクロフォーカスからミリフォーカスまでのX線検査装置を取り揃えております。